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研究内容

  国立療養所中部病院長寿医療研究センター老化機構研究部(磯部健一部長)(1998-2000年)にて、酸化ストレス、とりわけ、一酸化窒素代謝物であるパーオキシナイトライトによるストレス応答として、growth arrest and DNA damage-inducible gene (GADD)34, 153などの発現誘導を解析した(Free Radic Biol Med., 2001)。

  京都府立医科大学(田中雅樹教授)経て岐阜大学工学(木内一壽教授)に赴任した後、2007年頃からKazusa DNA研究所古閑比佐志博士との共同研究にて、マイクロアレイ法を用いた新規小胞体ストレス応答因子の探索を行い、cysteine rich with EGF-like domains 2 (CRELD2)が小胞体局在性転写因子ATF6により転写制御されることを報告した(Biochem Biophys Res Commun., 2009)。その後、CRELD2に加え、MANF・Chac1などの小胞体ストレス誘導性因子の発現制御や機能解析に取り組んでいる。

  また近年は、小胞体におけるタンパク質品質管理やゴルジ体ストレス応答機構、そして、各種疾患との関わりについても研究を進めている。

  主な研究テーマは、以下の通りである。

小胞体の恒常性制御機構に関する研究

   ・ 小胞体(ER)異常に起因するストレスシグナルの解析

   ・ ERにおけるタンパク質の品質管理機構の解明

   ・ ER制御因子の探索と病態制御への応用

ゴルジ体ストレスに関する研究

   ・ CREB3ファミリーの発現制御や活性化メカニズムの解析

   ・ CREB3標的因子の探索と解析

各種疾患と小胞体・ゴルジ体ストレスと関わりについて

   ・ 筋萎縮性側索硬化症など神経変性疾患について

   ・ 癌微小環境におけるストレス応答について

 

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COS7細胞におけるCRELD2とMANFの共局在

(Oh-hashi et al., 2015 Biol Pharm Bull)

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COS7細胞におけるGFP-MANFとDsRed2-CDNFの共局在

(Norisada et al., 2016 PLoS One)

COS7細胞におけるGFP融合CREB3の細胞内局在

(Oh-hashi et al., 2018 Mol Cell Biochem)

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Neuro2a細胞における小胞体ストレス応答因子CRELD2の誘導

(Oh-hashi et al., 2018 Sci Rep)

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NanoLuc (NL) を用いたIRE1活性の解析

(Oh-hashi et al., 2020 Mol Cell Biochem)

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小胞体ストレス応答因子CHAC1遺伝子のプロモーター解析

(Nomura et al., 2020 Biochem Biophys Rep)

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Mouse CREBRFタンパク質の発現及び細胞内局在

(Oh-hashi et al., 2021 Mol Biol Rep)

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FAM134B欠損Neuro2a細胞におけるGFP融合human FAM134B発現、FAM134B遺伝子は野生型(wt)とHSAN2B変異型、RFP遺伝子はN末にシグナル配列、C末にKDEL配列を融合した小胞体局在性.

(Kanamori et al., 2023 Mol Biol Rep)

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ATF6欠損によるCRELD2の発現抑制

(Hinaga et al., 2024 Cell Biochem Biophys)

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